派遣業界 日々の裏話 &  転職体験記

40代、未婚女性。日系・外資系企業の数社を経験。中でも人材派遣業界での勤務時に日々遭遇した出来事や裏話、そして転職活動で思った事などを書いています。

一体何のための派遣改正法?? Part 2

この派遣法改正、内容を見れば見るほど疑問がでてくる、たたけば出てくる埃の山。

9月30日以降、何度労働局に問い合わせの電話をしたことか。でも、他の人材派遣会社もやはり質問があるようで、当面なかなか電話が繋がりませんでした☎。

 

こんな感じなので、改正に合わせてコンサルタントをトレーニングしたり、派遣契約に実際に反映させるのに、2か月近くかかりました。

 

一番問題になったのは、派遣社員の「無期雇用化」についてどうするか。昨日書いたように、無期雇用だと仕事が無い状態でも給与の支払いが発生します。また、他社に派遣され仕事に就く時は、正社員同様、交通費の支給をしなくてはいけなくなります。

派遣元会社にとっては、コスト面でのダメージ。

派遣社員にとっても、仕事が選べなくなるなどのデメリット。

 

日本最大手の人材斡旋・派遣会社に登録している私の友人は、そこで一番最初に無期雇用の対象となった派遣社員の一人です。残念ながら、友人の派遣先企業は派遣社員は誰一人、直接雇用しない意向。そのため、今の派遣先を3年で終了するか、派遣元会社で無期雇用になって今のまま就業を続けるか、数か月後に迫る期限についてかなり悩んでいました🤦‍♀️。

「今の派遣先で仕事が無くなって就業が終わったら、その後紹介される仕事はどんな条件でも受けなきゃいけない。もし拒否したらそこで無期雇用ではなくなるから、またイチから就活をしゃいけない。無期雇用のメリットがあまり感じられない😠」と言っていました。

結局友人は、今のところ派遣先企業での仕事はあるので、今就活するよりとりあえず現状維持したい、ということで無期雇用を選びました。

これにより友人には、今まで出ていなかった「交通費」が時給アップという形で支給され始めたとの事です。しかし!計算してみると、実は交通費分も時給が上がっておらず、結果的に前より時給が下がった💸・・・とガックリしています。

「派遣先事情で仕事が無くなっても給与を支払わなければいけないから」という派遣元のコスト事情で、このような処置をしていると判明したようです。

 

今まで何年も同じ派遣先で頑張ってきていたのに、これまでビタ一文も時給は上がった事が無く、無期雇用になって逆に時給が下がるとは、ひどい仕打ちだと思います。

 

他の大手人材派遣会社は、無期雇用となる3年を迎える前に、派遣契約を終わらせるようにもっていく事となった、という情報が入ってきました。

 

私の勤める派遣元企業では、無期雇用制度を取り入れ、派遣契約終了後、仕事を紹介したが拒否された場合は、その時点で無期雇用は終了、という一般的なルールに。ただ、交通費については、元々半数ほどの派遣社員に支給していたのですが、無期雇用となっても時給に組み込む事はせず、別途支給という形になりました。

 

この「無期雇用」という文字だけを宣伝文句として、派遣社員の求職者を募っている会社をよく目にしますが、無期雇用が実際どうなのか?をよーーく考えたり、登録前に確認しないと結局損したり、ガッカリすることになると思うので注意が必要です。