派遣業界 日々の裏話 &  転職体験記

40代、未婚女性。日系・外資系企業の数社を経験。中でも人材派遣業界での勤務時に日々遭遇した出来事や裏話、そして転職活動で思った事などを書いています。

しっちゃかめっちゃかな業務委託契約 その2

日本にオフィスが無い会社への業務委託が開始しました。

 

就業開始して少し経った頃、その業務委託要員から業務部に連絡が。

「仕事で使うパソコンやらスマホの購入、そして本国出張の飛行機代を数十万、立て替えており、生活に困っているので、取り急ぎこの分の経費処理と支払いをしてほしい」

えっ!?自社の社員じゃない人に、高額なものを次から次へと立て替えさせるってどんな会社??

カフェで仕事する際のコーヒー代やらとは訳が違います。

 

ただ、イレギュラーでの経費処理は基本NGで、また人事部の管轄になるので処理するとなると別途手間がかかります。

担当コンサルタントに話しても「え、そうなの?就業先企業からそんな事は聞いてなかった」と、素知らぬ顔。

 

ただ、確かに生活に支障は出るだろうから、人事部に話し、取り急ぎ支払いしてもらいました。

 

その後、タイムシート締めの月末になりました。

業務委託の場合、毎月末にタイムシートを指揮命令者であるコンサルタントがチェックし、サインして給与支払いになるわけですが、今回の契約には

「深夜労働した場合、その分代休を取得させる」

となっています。

 

タイムシートを見ると、本国とのやり取りもある為、実は深夜(契約書では「23時~5時」という法外な時間になっていました)の勤務がしょっちゅうあり、その分平日にお休みしている記録がありません。お休みは派遣先が定めている土日祝のみ。

「『深夜勤務と代休は僕(担当コンサルタント)が管理する』と言ってたけど、さてどう出るんだろう」と意地悪にも思っていましたが、

予想通り 完全スルー―― 

そのままサインしたタイムシートを持ってきました💨

 

業務部としては法律に乗っ取らなきゃいけないので、用務委託要員への給与支払いはしれっと22時以降の勤務分を深夜料金として計上しましたが、派遣先への請求は、今回は契約書通り23時以降を深夜料金とし、計上。

(その分コンサルタントへのインセンティブも減りますが、責任ということで)

 

この就業先、「日本にオフィスを設けるから」と言う割には、いつまで経ってもオフィスはできず(現在も無さそうです)、仕事で使うものは全て業務委託要員が立て替え、深夜の業務も多い、という事で当然長続きしませんでした。

こんな悪条件にも関わらず、コンサルタントは次から次へと業務委託要員を用意します。しかし、就業条件が悪すぎて、どの人ももって半年。パソコンやスマホの立て替えも再度ありました。

日本にオフィスや社員がいないのに、退職後、購入した物はどうしたのだろうか??

 

しかも、この派遣先企業、我が社への支払いを何ヶ月も滞らせ、滞納額が物凄いことに。

これにはさすがに経理部の堪忍袋の緒が切れて、「この滞納額がきれいになるまでインセンティブは支払わない。このまま滞納が続けば、この会社とは取引停止させる」と担当コンサルタントに雷が落ちました。

こう言われようやくコンサルタントが動き、数か月かかりましたが滞納は何とかきれいになりました。