しっちゃかめっちゃかな業務委託契約 その1
社内や派遣社員にも色々な人がいますが、派遣先も様々。
派遣先は外資系企業が殆どだったのですが、一度「日本進出計画がある。そのうち日本にオフィスを設けるが、進出にあたって業務委託で人が欲しい」という状況の欧米系の会社がありました。
名前も聞いた事がない会社で、どんな会社かHPを見ると「お金かけてないなぁ」という、シンプルすぎるサイト。
そのような状況なので日本に住所もなく、連絡先は勿論、請求先も全て本国。
取引を開始するのに必要なビジネス契約書については、時間はかかったもののサイン済のものが返送され、取引開始。
担当コンサルタント(外国人)から「業務委託の人が決まった」という連絡が。
素朴な疑問として「日本にオフィス無いのに、どこで働くの?」と聞くと、「自宅とかカフェとか」
最近はリモートワークもあるのでまぁ、そういうのもあるのかなぁ、でも自分ならオフィスも無いような会社なんて嫌だなぁ~~なんて思いつつ、業務委託契約書をコンサルタントから受け取りました。
派遣就業については業務部の方で契約書作成するのですが、業務委託についてはコンサルタントが自ら作成していました。なので(「なので」は失礼かもしれないけど)、とにかく間違いが多いこと!
そのため、内容を固める前に必ず業務部が目を通すことになっています。
間違いナンバー1は、料金について。
業務委託の場合は月額固定料金を記載し、1日8時間以上の残業代や深夜料金については
月額 ÷ 1か月の基本勤務時間
で時給計算し、そこから法定により定められている25%増しなどの料金を書くのですが、計算機もあるのになぜ間違うのか??🤦♀️🤦♀️🤦♀️
今回もその間違いはあったのですが、一番大きな間違いが「深夜料金」が適用される時間。記載されていたのが
23時~5時。
おいおい、何年もこの仕事やってるだろー??労働基準法の基本的事項ぐらいは知ってるはず。外国人でもこの仕事やってて、基本的な事さえ知らないのはヤバいよ🤢
「ちょっとー、深夜って何時か知ってるよね?22時からじゃない。」と言うと
「知ってるけど(←疑わしい)、だって就業先が23時からって言うんだもん」
「法律と就業先のルール、どっちが上なのっ??ここは変えなきゃダメ」と指示すると
「就業先とはもう、内容について同意してしまっているから変えられない」
「は?契約書は内容固める前にこっちに提出する、って事になってるよね?」
「同意してるから変えられない」と言う割には、金額間違いについては、特に少なく計上してしまっている場合はそそくさと訂正するのですが(今回も訂正)、こういったお金以外の部分については就業先企業に説明するのが面倒なのか、頑として動かず。
こうなったら業務部は大概「じゃ、何があっても知らないよ。泣きついてきても何もしないからね、自分が責任持ってよ」と突き放します。
加えて契約書には
「深夜労働する場合は、その分代休を取得させる」なんて書かれていました。
(なのに深夜労働の場合の時給が書かれており、一貫性が全く無かったのですが・・・)
「これって、指揮命令者であるアンタに連絡があるの?アンタが管理するの?」と聞くと
「うーーん、そう、僕。」と、一番不安な回答が。
(業務委託の場合は、実際はどうであれ書類上は、指揮命令者は派遣元の担当者になります)
もう勝手にして、と思い、その後就業前の説明会を終え、就業開始するのでした。
(次回に続く)