ドン底からの這い上がり
求職者に対し派遣のお仕事が決定すると、就業開始前に行う説明会。
毎日のように説明会を行うので、それはそれは多くの人々に会ってきました。踏み込んだことは聞かないものの、人生いろいろだなぁと思わされます。
ある中年男性が派遣社員として企業に派遣される事になりました。担当コンサルタントによると、数年ぶりに働くとか😮。
新しい派遣社員さんからハローワークに提出するための「採用証明書」と再就職手当を貰うための用紙を書いて欲しい、と依頼される事は多いのですが、社判も必要なので通常は後日郵送にて対応していました。
この男性にも「後日発送になります」と伝えると
「(説明会の後)このまますぐにハローワークに行くので、今書いてほしい」
書類は何枚かあるし書くのもそこそこ時間がかかる上、社判の責任者にすぐ捺印いただけるか分からない旨を伝えると、
「お金が無いので、すぐに手続きしたいんです!」と。
数年働いていなかったとの事だけど、そんなに困ってるのか・・・ということで、数時間後に取りに来ていただく事で合意しました。
オフィスに戻ると担当コンサルタントが「彼、いつ会っても上下共に今日と全く同じ服装なんだよね・・・」と一言。服も無いとは、それは大変。
数時間後、書類を取りに来られたのですが、その時
「すみませんが、仕事が始まるので定期券を買いたいのですが、お金がないので交通費を貸してもらえませんか?」と。加えて、
「あと、給料も前借りできませんか?🙏」
給料の前借りはたまーーーに問い合わせがあるのですが、交通費を貸して欲しい、というのは初めてでした。
我が社から就業するのも初めてだし、派遣社員も含め従業員に金銭を貸すことは行っていないので、悪いけれどそれはお断りしました。
一応、インセンティブで高収入の担当コンサルタントに「ポケットマネーから貸してあげたら?」と言ってみましたが、苦笑いのみ。
その後すぐ、無事就業開始。この男性、派遣先では経理系の仕事、時給は数千円。かなりの高給取りでした💰。
最初の給料日の時、「あの人、喜んでるだろうね。一気にお金持ちだし!」
同僚と共に思い出してしまいました。彼にとっては生活がガラっと変わるでしょう。
数年のブランク、何があったかは知りませんが、再就職できて生活に困らない状態になって、本当に良かった!と思える人でした。
洋服も増えてるといいなぁ👔。